2019年11月27日放送の羽鳥モーニングショーで歯周病の対策として唾液腺マッサージのやり方
について紹介されました。
教えてくれたのは日本大学歯学部特任教授、落合邦康先生です。
ここ1ヶ月ほどでインフルエンザの患者数が爆発的に増えていますが、長年の研究で
歯周病の人はインフルエンザにかかりやすいということがわかったそうなのです。
歯周病とは
歯と歯茎の間の細菌が原因、口臭歯茎の腫れなどの症状があります。
日本人の成人の80%が罹患(日本臨床歯周病学会)しているのだそうです。
歯周病、歯周病とインフルエンザの関係について教えてくれたのは、日本大学歯学部特任教授、
落合邦康先生です。
歯周病とインフルエンザの関係とは?
インフルエンザウイルスが侵入すると細胞に取り込まれ増殖し、さらに放出をします。
その侵入を助けているのが歯周病菌なのだそうです。
口の中にインフルエンザウイルスが付着すると、歯周病菌が作る酵素(プロテアーゼ)が
ウイルスの一部を切断し、切断部分は細胞に取り込まれやすくなり多くのウイルスが細胞内に
広がってしまうのだそうです。
また、歯垢には1mgの中に約10億個の歯垢細菌がいるそうで、細胞の中でインフルエンザウイルスが
増殖すると歯垢細菌が作る酵素(ノイラミニダーゼ)が細胞から出るのを助け、歯垢細菌が多いと
より多くのウイルスが細胞外に出やすくなるそうなのです。
そして、ノイラミニダーゼはタミフルなど(ウイルスの放出を抑制する薬)の効き目を
低下させる可能性もあるそうなのです。
自分が歯周病かチェックする方法
歯周ポケットが4㎜以上(通常は1㎜程度)が歯周病と言われていますがわかりませんよね。
下記の項目をチェックしてみて3つ以上当てはまったら歯周病の可能性があります。
1、朝、口の中がねばねば
2、歯を磨くと出血
3、歯茎が赤く腫れている
4,硬いものをかめない
5,口臭がきつい
6,歯茎がかゆい
7,歯にモノが詰まりやすい
8,歯が長くなった
唾液腺マッサージのやり方
歯周病を予防するには菌を唾液で希釈させるために唾液の分泌を増やすことが有効
なのだそうです。
耳下腺・・・ 耳の下から頬骨にかけて人差し指から小指まで4本の指で10回押したり
回したりする
顎下腺・・・ 顎とエラの中間を親指で5カ所5回を押さえる
舌下腺・・・ 顎の下を親指で5回押さえる
ガムを噛むのも効果があるそうです。
毎日の食後の歯磨きはもちろんのことですが、朝起きたときに歯磨き粉をつけずにブラッシング、
もしくは口をすすぐだけでも歯周病菌を減らすことができるので有効です。
寝ている間も歯周病菌が増殖するので、寝る前の歯磨きも有効です。
まとめ
インフルエンザの予防と言えば予防接種、手洗いやマスクが常識で、口内ケアが関係するとは
思ってもみなかったですね。
しかし、とある小学校では給食後に歯磨き指導をしたところ、学級閉鎖が減少したという事実も
あるそうです。
「人は口から老いて口から逝く」と落合先生はおっしゃるように、毎日の口内ケアで
口腔内の細菌数を減らすことがインフルエンザ予防、重症化にもつながっていくんですね。